液晶パネルの出荷数量
 韓国Samsung Electronics Co.,Ltd.は2006年7月~9月期の業績を発表した(発表資料)。売上高は前年同期比5%増の15兆2200億ウォン,営業利益は同13%減の1兆8500億ウォンと,増収ながら減益の決算となった。

 売り上げの伸び率が最も高かったのが液晶パネル部門で,しかし営業利益の落ち込みが最も大きかったのも同部門だった。売上高は前年同期比12%増の3兆ウォン,営業利益は同46%減の1600億ウォンだ。液晶パネルの出荷数量はパソコン用モニタ向けで17%,ノート・パソコン向けで13%,テレビ向けで10%と,いずれも直前四半期から2ケタの成長率を記録した。ただし,平均販売価格は直前四半期比でそれぞれ5~7%程度,下落しているという。

薄型ケータイ「Ultra Edition」好調


半導体部門の売上高
 半導体部門の売上高は前年同期比7%増の4兆9100億ウォン,営業利益は同6%減の1兆2700億ウォンとなった。NAND型フラッシュ・メモリのビット換算の出荷量は直前四半期から35%拡大した。特に容量8GビットのMLC(Multi Level Cell)製品の出荷が大きく伸びており,NANDフラッシュ全体の出荷量の40%を占めた。DRAMはサーバ向けにDDR1型が,パソコン向けにDDR2型が好調に推移しており,ビット換算の出荷量は直前四半期から21%伸びた。

 通信部門は,売上高が前年同期比3%増の4兆7100億ウォン,営業利益が同5%減の5200億ウォンだった。携帯電話機の出荷台数は直前四半期から17%増加して3070万台となった。米国の大手キャリア向けの出荷が堅調だったことに加えて,欧州市場で薄型機種「Ultra Edition」シリーズが好調に推移した。平均販売価格はUltra Editionの好調を受けて海外では約5%上昇した。ただし韓国国内では8%程度,下落している。

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