ノートパソコン用のHD DVD-Rドライブ「SD-L902A」
ノートパソコン用のHD DVD-Rドライブ「SD-L902A」
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東芝のAVノートにHD DVD-Rドライブを搭載した試作機
東芝のAVノートにHD DVD-Rドライブを搭載した試作機
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USB経由でパソコンに外付けするHD DVD-ROMドライブ
USB経由でパソコンに外付けするHD DVD-ROMドライブ
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厚さ9.5mmという薄型の「SD-U913A」
厚さ9.5mmという薄型の「SD-U913A」
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厚さ12.7mmでスロットイン型の「SD-T913A」
厚さ12.7mmでスロットイン型の「SD-T913A」
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 東芝は、追記型の次世代光ディスクであるHD DVD-Rの書き込みが可能なドライブ「SD-L902A」を、千葉市の幕張メッセで開催中の「CEATEC JAPAN 2006」で実演展示している(発表資料)。

 パソコン向けのHD DVDドライブは、東芝と韓国サムスン電子の共同出資会社である東芝サムスン ストレージ・テクノロジー(TSST)が開発しており、記録型HD DVDに対応したパソコン向けドライブはSD-L902Aが初めてとなる。

 なお、HD DVD-ROMの再生が可能なドライブは既に量産出荷済みで、東芝や富士通、台湾アスーステック・コンピュータ、台湾エイサー、米ゲートウェイなどのノートパソコンに採用されている。

 SD-L902Aは厚さ12.7mm、ノートパソコンに向けのいわゆるスリムドライブとなっている。片面1層および片面2層のHD DVD-Rへの記録が可能で、書き込み速度は1倍速。各種DVDやCDの記録、再生も可能だ。サンプル出荷開始は2006年内の予定。同製品を内蔵したノートパソコンは、「OSがWindows Vistaに変わる時期に合わせて発売になるだろう」(東芝の説明員)としている。

 CEATEC会場では同製品を内蔵したノートパソコンの実演展示を行っている。ハイビジョン撮影が可能なビデオカメラで収録した映像をパソコンで取り込み、HD DVD-Rに書き込んで民生用のHD DVDレコーダーで再生する。パソコン用ドライブとAV機器のHD DVDレコーダーとの間で完全な互換性を確保していることを強調する意図がうかがえる。

 このほか会場では、USB経由でパソコンに外付けするHD DVD-ROMドライブも実演展示していた。これは2006年11月下旬に発売予定。「対応する光ディスクや再生速度などは、出荷済みの内蔵用HD DVD-ROMドライブと同じ。価格は未定だが、Xbox 360の外付けHD DVD-ROMドライブほど安くするのは困難だろう」(東芝の説明員)。

HD DVD-RWドライブは来夏発売

 東芝サムスン ストレージ・テクノロジーはSD-L902A以外の記録型HD DVDドライブも開発中。デスクトップパソコン向けのいわゆるハーフハイトドライブである「SD-H902A」、厚さ9.5mmという薄型の「SD-U913A」、厚さ12.7mmでスロットイン型の「SD-T913A」などを参考出展していた。SD-U913AとSD-T913Aは2007年夏ころの発売予定で、書換型のHD DVD-RWの書き込みが可能になる見込みだ。

 なお、書換型のHD DVD-RWは、物理仕様は決まっているものの、ファイルフォーマットが今のところ決まっていない。これが確定するのは2006年末の予定。「HD DVD-R対応機器が開発できていればHD DVD-RW対応機器の開発はさほど難しくなく、製品化のめどはほぼ立っている。HD DVD-RW対応ドライブは、ファイルフォーマットの規格策定後にテストなどを行い、2007年夏ころには出荷したい」(東芝の説明員)としている。

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