NTT東西が回収するコードレス電話機「ハウディ・コードレスホンパッセS200」
NTT東西が回収するコードレス電話機「ハウディ・コードレスホンパッセS200」
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 NTT東日本とNTT西日本は1991年~92年に販売したコードレス電話機「ハウディ・コードレスホンパッセS200」とその後継機「同S220」を回収する(発表資料)。対象台数はNTT東日本エリアで2万3070台,NTT西日本エリアが1万8601台の合計4万1671台。具体的な回収方法は現在検討中で,決まり次第,同社のWWWサイトなどで告知する予定だ。

 回収する理由は,S200とその後継機で,内蔵する2次電池の電圧が2V以下になったときに,制御回路が誤動作し,船舶や航空機からの遭難信号に使われる243MHzの電波が勝手に送信される現象が発生することがあると分かったため。NTT東日本 広報室によると「子機の内蔵バッテリーが劣化し,さらに完全放電した状態で,電源を入れたまま充電すると,この現象が起こることがある。調査の結果,制御回路に設計ミスがあった」とする。

 この問題が発覚したのは今年7月。2006年6月18日~7月20日に千葉県銚子市の民家にあった同型機から,243MHzの電波が279回発信されたことが確認された。信号を受信した海上保安庁がその都度,救難活動に出動したが異常を発見できなかった。同じ現象が続いていることに気づいた海保が発信源を特定したところ,問題のコードレス電話機が見つかった。海保は救難活動のために延べで,巡視船18隻,航空機19機を派遣した。