「画面寸法はテニス・コート3面分」,世界最大のディスプレイが東京競馬場に登場
日本中央競馬会(JRA)は,東京競馬場に設置した三菱電機製で世界最大の発光ダイオード(LED)ディスプレイ「オーロラビジョン」を報道関係者などに公開した(図1,2)。画面寸法は横66.4m×縦11.2mの2651型で,テニス・コートの約3倍の743.68m2もの面積を誇る。従来の世界記録を約77m2上回り,2006年8月には世界最大の映像スクリーンとして英Guinness World Records Ltd.の認定,いわゆる「ギネス世界記録」を取得したという(図3)。
JRAは,2006年9月16日に仮運用を始め,10月7日開催の「4回東京競馬第1日」から本格運用に移行する。三菱電機はこれまでに,香港の競馬場に納入した横70.4m×縦8.0mのLEDディスプレイで2003年8月に世界最長の映像スクリーンとして,米国の野球場に納入した横24.0m×縦21.76mのLEDディスプレイで2005年3月に世界最大のハイビジョン映像スクリーンとして,それぞれギネス世界記録を取得している。
475万9552個
今回のLEDディスプレイは,ドット数は横5312×縦896。赤色(R)や緑色(G),青色(B)の各LEDを12.5mmピッチで合計475万9552個を並べている(図4)。デジタル・ハイビジョン映像やパソコンの画像を最大4画面同時に表示することが可能である。
例えば,出走前であればパドックの映像を映し,一番人気の馬の映像と他の馬の映像を並べて表示したり,レース中であれば全体の映像とアップの映像を同時に映したりする(図5)。画面輝度は最大5000cd/m2。太陽光が当たる屋外でも画像が鮮明に見えるように,家庭用のテレビに比べて画面輝度を約20倍に高めている。表示速度は60フレーム/秒。4096階調で表示する。約476万個ものLEDを個別に輝度制御できるようにするために,専用のマイクロプロセサを開発したという。消費電力は564kW。LEDは日亜化学工業から調達した。
Rが2,Gが1,Bが1
三菱電機は今回,2651型品のほかにも横20.0m×縦10.8mの895型品も東京競馬場に納入した。ドット数は横1600×縦864であり,ドット・ピッチは2651型品と同じく12.5mmである。2651型品と865型品,表示映像を制御するシステムを含め,総工費は約32億円。同社は2005年11月にJRAからの発注を受け,長崎製作所にて製造を進めた。
LEDディスプレイに搭載するLED個数の比率は,Rが2,Gが1,Bが1である(図6)。こうすることで,白色を得るための輝度の比率である,Rが2,Gが7,Bが1を得ている。従来,東京競馬場で使っていた大型スクリーンはドットにCRTを使っており,このときのCRT個数の比率はRが1,Gが2,Bが1だった(図7)。CRTを使うとGの輝度が他色のCRTに比べて足りず,Gの個数の比率を他色の2倍に高める必要があったという。それに対しLEDを用いると,Gの相対的な輝度が高まる一方でRの輝度が相対的に落ちるため,今回のような個数の比率に変更した。













