アルバック,価格を半分に抑えたガス分析計を発表,スパッタ装置などのプロセス・モニター向け
アルバックは,操作を簡便にした上に,価格を従来品に比べて約半分に抑えた四重極型質量分析計「Qulee」を発売した。半導体や液晶パネルなどの製造ラインにおいて,スパッタリング工程などにおける残留ガスやプロセス中のガス状態を監視する用途(プロセス・モニター)に向ける。四重極型質量分析計は,これまでは主に研究・開発用の真空装置で使われており,真空技術に長けた技術者が扱っていたという。ここ2〜3年の間に量産装置に接続し,プロセス・モニターとして使う需要が増えてきた。多くの技術者が利用することになり,操作性の高さや本体の大きさ,価格の安さといった点が求められるようになったので,今回の製品を開発した。同社は今回の製品によって2009年度には国内シェア50%,世界シェア25%を達成する目標を掲げる。現在の同社シェアは,国内で30%,世界で10%程度。
プロセス・モニターとして使いやすくするため,今回の製品は,(1)操作が簡便,(2)本体が小型,(3)低価格,の大きく3つの特徴を備えた。(1)の操作性については,本体に表示部とスイッチ部を配置し,パソコンなど外部制御装置を使わずにガスを分析できるようにした。スイッチは2個だけ。1個のスイッチでHeやH2O,N2,O2など分析するガス種を選び,もう1個のスイッチを押して分析を始められる。なお,パソコンを使って操作することも可能。例えば,上記以外のガス種の分析をパソコンを使って設定し,今回の分析計で測定できる。
(2)の小型化に向けては,センサ部に当たる分析管に電源・表示部を一体化した上に,分析管の長さを短くしたり,ターボ分子ポンプを不要にしたりすることで実現した。一般に,四重極型質量分析計では,ガス分子を振り分けるフィルタ部の圧力を10-2Pa台まで下げて分析する。分析するガス分子が他の分子と当たらないようにして,平均自由工程を伸ばすためである。今回はフィルタ部の長さを従来の1/3程度にまで短くし,圧力を1Pa以下と従来よりもかなり高くしてもガス分子が衝突しないように工夫した。1Pa以下で測定できるようにしたことで,ターボ分子ポンプも不要になった。
(3)の価格は,主にターボ分子ポンプが要らなくなったことによる。分析計の価格は,スパッタリング装置に向けた汎用品「Qulee CGM-051」が160万円,感度を高めた品種「Qulee CGM-052」が195万円。蒸着装置や各種真空装置に向けた汎用品「Qulee BGM-101」が88万円,感度を高めた品種「Qulee BGM-102」が123万円。2006年度中に,エッチング装置やCVD装置で使える品種もラインアップに加える予定。












