米Apple Computer, Inc.は,ノート・パソコンに搭載した Liイオン2次電池の一部が過熱・発火に至る恐れがあるとして,対象となる電池を回収する。回収対象のLiイオン2次電池の出荷個数は180万個で,製造元はソニーエナジー・デバイスである。

 ソニーエナジー・デバイス製のLiイオン2次電池の回収は,米Dell Corp.が2006年8月15日に発表した410万個の回収措置に続くもの。米国の消費者製品安全委員会(CPSC:U.S. Consumer Product Safety Commission)が2006年8月24日(米国時間)にWWWサイトで告知した(CPSCの告知ページ)。

 回収対象のLiイオン2次電池を搭載するノート・パソコンは,2003年10月から2006年8月に販売した「iBook G4」や「PowerBook G4」の一部機種である。本体とは別に販売したバッテリー・パックの一部も対象となる。Apple社は110万個を米国で,70万個を米国以外の市場に出荷した。

 Apple社にこれまで寄せられた報告では,過熱に伴う軽微な事故が9件あったという。2件が軽傷の火傷で,残り7件が物品の損傷という。

 回収対象のLiイオン2次電池かどうかは,バッテリー・パックのラベルに記載した「型番(Battery model number)」と「シリアル番号(Battery model number)」を確認する必要がある。該当するノート・パソコンの機種と型番とシリアル番号は,下記の表を参照のこと(表は消費者製品安全委員会の発表資料から)。下記の機種以外のノート・パソコンに搭載したLiイオン2次電池は,回収対象には含まれない。

Computer model nameBattery model numberBattery serial numbers
12-inch iBook G4A1061ZZ338 through ZZ427
3K429 through 3K611
6C510 through 6C626
12-inch PowerBook G4A1079ZZ411 through ZZ427
3K428 through 3K611
15-inch PowerBook G4A1078 and A11483K425 through 3K601
6N530 through 6N551
6N601

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