NTTドコモの米子会社であるDoCoMo Capital,Inc.と,日本アジア投資の米子会社であるJAIC America,Inc.は,携帯電話や無線LAN端末用RFチップ・メーカーである米GCT Semiconductor,Inc.に出資した(ニュースリリース)。GCT社は今回の出資によって,総額500万米ドルを調達した。

 GCT社はRF CMOS技術を強みとしており,W-CDMAおよびGSM両方式の携帯電話や無線LANに向けたRFトランシーバICの開発と販売を行っている。携帯機器向けデジタル放送「T-DMB/S-DMB」の受信用チップも扱っているほか,モバイルWiMAX向けICの開発も表明している。GCT社は今回の出資を受けて,携帯電話機向けのICやデジタル・テレビ向け1チップICの開発を促進させるとしている。GCT社はISDB-T用チップの開発も進めていることから,日本の「ワンセグ」サービスへの応用も想定しているとみられる。

 GCT社は,無線LANベースのIP電話端末のプラットフォームや,Bluetoothと無線LANを組み合わせたプラットフォームなどの開発に注力していた。なおDoCoMo Capital社は,モバイルWiMAX用チップ・メーカーの米Beceem Communications Inc.などに出資している(Tech-On!の関連記事)。