日立電線は,フィリピンの100%子会社Hitachi Cable Philippines社が2006年10月末をもって自動車用電線(AV線)事業から撤退することを明らかにした。AV線は,自動車内の配線に使われるビニル絶縁低圧電線のこと。同国内のAV線市場では競争が激化しており,収益性の低下が避けられないと判断した。

 日立電線では,グループ全体で生産の最適化・効率化を進めており,今回の撤退は「事業の選択と集中」の一環。これに伴い,2006年度通期で約7億円の特別損失が発生する見込みだが,期首に発表した業績予想の範囲内であるため,予想値の修正はしない。今後は,プリンタなどに使われるOAローラの製造・販売を主力事業とする