小型のセンサ・モジュールには,Nike社とApple社のロゴマークが並んで表面に印刷されている。一つの製品に,別会社のロゴマークが並んでいるのは極めて珍しい。外形寸法は約35mm×24mm×8mmと小さい。重さは10g程度だろうか。とにかく小さくて,軽い印象だ。
小型のセンサ・モジュールには,Nike社とApple社のロゴマークが並んで表面に印刷されている。一つの製品に,別会社のロゴマークが並んでいるのは極めて珍しい。外形寸法は約35mm×24mm×8mmと小さい。重さは10g程度だろうか。とにかく小さくて,軽い印象だ。
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 「どうやって通信するのだろう?」--。米Apple Computer, Inc.と米NIKE Inc.が共同で展開する,スポーツや健康管理に向けた製品群「Nike+iPod」。その第1弾となる「Nike+iPod Sport Kit」が,2006年7月12日から米国市場で出荷が始まった(日本市場では2006年9月から出荷が始まる予定)。Nike+iPod Sport Kitは小型のセンサ・モジュールをNike社の運動靴に装着し,ユーザーの走行情報を携帯型音楽プレーヤー「iPod nano」に転送して,走行時間や走行距離,消費カロリーなどを管理できるようにするものだ(Tech-On!の関連記事)。

 Apple社とNike社が製品計画を発表した直後,業界ではさまざまな疑問が上がっていた。通信方式にはどのような技術が採用されているのだろうか,センサの種類は何か,電池は何を使っているのか…。

 そんな折り,日経エレクトロニクス分解班は2006年6月末から米国で先行して出荷が始まった「Nike+iPod」を入手する機会を得た。そこで部品メーカーの技術者の応援を得て,さっそく「Nike+iPod」を分解することにした。

関連記事●「Nike+iPod」を分解した -- センサには振動板を活用
関連記事●Apple社とNike社が提携,iPodと運動靴を通信させて健康管理

携帯型音楽プレーヤー「iPod nano」に,Nike+iPod Sport Kitの無線受信機を装着した様子である。無線受信機の外形寸法は約26mm×16mm×7mm(写真で筐体外に飛び出している部分)と小さい。iPod nanoとパソコンを接続するときに使う専用ケーブルのコネクタ部と全く同じ寸法だ。「ささいなことですが,Apple社のこだわりを感じますね」(分解を担当した技術者)。なおNike+iPod Sport Kitに対応する音楽プレーヤーは,「小型でスポーツに向いている」(Apple社)という理由からiPod nanoだけである。裏面には「Apple and Nike」「Model No:A11931」「FCC ID BCGA1191」といった文字が印刷されている。
携帯型音楽プレーヤー「iPod nano」に,Nike+iPod Sport Kitの無線受信機を装着した様子である。無線受信機の外形寸法は約26mm×16mm×7mm(写真で筐体外に飛び出している部分)と小さい。iPod nanoとパソコンを接続するときに使う専用ケーブルのコネクタ部と全く同じ寸法だ。「ささいなことですが,Apple社のこだわりを感じますね」(分解を担当した技術者)。なおNike+iPod Sport Kitに対応する音楽プレーヤーは,「小型でスポーツに向いている」(Apple社)という理由からiPod nanoだけである。裏面には「Apple and Nike」「Model No:A11931」「FCC ID BCGA1191」といった文字が印刷されている。
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センサ・モジュールを使うには,Nike社が発売する専用の運動靴が必要になる。靴底にはセンサ・モジュールを格納できる空間が設けられている。専用の運動靴はNike社が販売し,Nike+iPod Sport Kitとは別売りである。残念ながら日経エレクトロニクス分解班は,専用の運動靴までは入手できなかった。センサ・モジュールと無線受信機から成るNike+iPod Sport Kitの価格は29米ドル。写真にセンサ・モジュールと一緒に写っているのは説明書である。
センサ・モジュールを使うには,Nike社が発売する専用の運動靴が必要になる。靴底にはセンサ・モジュールを格納できる空間が設けられている。専用の運動靴はNike社が販売し,Nike+iPod Sport Kitとは別売りである。残念ながら日経エレクトロニクス分解班は,専用の運動靴までは入手できなかった。センサ・モジュールと無線受信機から成るNike+iPod Sport Kitの価格は29米ドル。写真にセンサ・モジュールと一緒に写っているのは説明書である。
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センサ・モジュールの裏面には,小さなボタンが一つある。「スリープ/復帰」ボタンだ。これを3秒間押し続けると,センサ・モジュールがスリープ・モードに移行するという。電池を内蔵しているが,ユーザー自身が電池を取り換えられる構造にはなっていない。センサ・モジュールは工場出荷時にオン状態に設定されている。説明書によると,センサ・モジュールをスリープ状態にするシーンとして「長期間センサを保管したい場合」「センサがデータを送信するのを停止させたい場合」「飛行機の中に持ち込む場合」などを挙げている。このほか裏面には「Apple and Nike」「Model No:A1193」「FCC ID BCGA1193」といった文字が印刷されている。
センサ・モジュールの裏面には,小さなボタンが一つある。「スリープ/復帰」ボタンだ。これを3秒間押し続けると,センサ・モジュールがスリープ・モードに移行するという。電池を内蔵しているが,ユーザー自身が電池を取り換えられる構造にはなっていない。センサ・モジュールは工場出荷時にオン状態に設定されている。説明書によると,センサ・モジュールをスリープ状態にするシーンとして「長期間センサを保管したい場合」「センサがデータを送信するのを停止させたい場合」「飛行機の中に持ち込む場合」などを挙げている。このほか裏面には「Apple and Nike」「Model No:A1193」「FCC ID BCGA1193」といった文字が印刷されている。
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iPodソフトウエア・アップデータを活用すると,iPod nanoのメニューに「Nike+iPod ワークアウト」が現れる。ここからセンサ・モジュールと無線受信機のリンクを確立したり,目標とする時間や距離を設定したりできる。これまでのトレーニングの履歴を参照することも可能だ。
iPodソフトウエア・アップデータを活用すると,iPod nanoのメニューに「Nike+iPod ワークアウト」が現れる。ここからセンサ・モジュールと無線受信機のリンクを確立したり,目標とする時間や距離を設定したりできる。これまでのトレーニングの履歴を参照することも可能だ。
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ランニング中は再生中の音楽が定期的に停止し,女性の声で走行時間,距離,ペース(速度)を知らせてくれる。操作ボタンを押すと,iPod nanoの液晶ディスプレイで同様の情報と消費カロリーなどを確認できる。米報道によると,米Apple社は最近,テキスト情報を音声に変換する関連技術を米特許庁に申請しているという(申請番号:20060161871)。こうした技術が適用されている可能性がある。
ランニング中は再生中の音楽が定期的に停止し,女性の声で走行時間,距離,ペース(速度)を知らせてくれる。操作ボタンを押すと,iPod nanoの液晶ディスプレイで同様の情報と消費カロリーなどを確認できる。米報道によると,米Apple社は最近,テキスト情報を音声に変換する関連技術を米特許庁に申請しているという(申請番号:20060161871)。こうした技術が適用されている可能性がある。
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