ロボット開発・販売を手掛けるベンチャー企業のゼットエムピー（ZMP）は，大学や企業でのエンジニア教育向けにロボットを活用した教材「ZMP e-nuvoシリーズ」を発売した。同社がこれまで手掛けていた2足歩行ロボットのほか，車輪型，アーム型など新たに3種類のロボットを教材用に開発した。制御工学や電子工学，機械工学などの知識を身に付けられるよう，同社が従来のロボットに添付していた300ページの教科書を10分冊にし，社員研修などに使いやすく工夫した。開発に当たっては，マイコンを手掛けるルネサス テクノロジやMATLAB/Simulinkを手掛けるサイバネットシステムと協業したという。 ZMPは2004年春に，大学や高校専門学校での実習用教材として2足歩行ロボット「e-nuvo」を発売，これまで累計300台を出荷した実績を持つ。300台のうち2割が自動車メーカーや家電メーカーといった企業での導入という。こうした企業では，ロボットによって機構系・電気系・ソフトウエア系などさまざまな分野をシステムとして同時に学ぶことができることから，制御が専門でない部門のエンジニアにシステム的な思考を教育するためのツールとして活用しているという。
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