沖縄協同病院は,ワコム製の大型液晶ペンタブレットでの入力操作が可能な電子カルテ・システムを開発した。同院が外部開発企業を介さずに独自開発したもので,大型液晶ペンタブレットで電子カルテと診断画像を詳細に表示したり,病院の規模拡大(ベッド数の増加)に対応したりすることができるという。

 開発した液晶ペンタブレットを使った電子カルテ・システムは既に「HONEST―うずりん」というパッケージ商品として,ソフトマックスが2004年11月から発売している。今回は,(1)21.3型UXGA表示の大型ディスプレイを備えるワコム製の液晶ペンタブレット「Cintiq 21UX」で電子カルテと診断画像の表示が可能,(2)病院の規模拡大(ベッド数の増加)に対応,(3)診察情報表示や患者用のテレビにも使用できる端末としての利用に対応,(4)他の医療機関とデータ共有に対応,という4項目を主な新機能として加えた。

 沖縄協同病院では現在,21.3型液晶ペンタブレットを85台,17型液晶ペンタブレットを35台使って,電子カルテ・システムを運用している。同院ではさらに,沖縄県内の他の協同病院や診療所との情報共有による医療連携と地域医療サービス向上を目指し,開発したカルテ・システムの全面運用を2007年3月までに開始するという。

 なお,ワコムでは2006年7月12~14日まで東京ビッグサイトで開催される「国際モダンホスピタルショウ2006」に出展し,沖縄協同病院が開発した電子カルテ・システムの展示やデモンストレーションを予定している。