英TTPCom社は,第3世代方式の携帯電話機向けベースバンド用IPコアと周辺ソフトウエア群で構成する「CBEmacro 3G」を,台湾Sunplus Technology社にライセンスしたと発表した。Sunplus社はデジタル家電向けLSIの設計を手掛ける台湾の大手ファブレス企業で,2005年の売上高は187億8100万台湾ドル(約660億円)。CBEmacro 3Gのライセンスを受けた企業はSunplus社が初めてという。

 CBEmacro 3Gは,英ARM Ltd.のCPUコア「ARM1156T2-S」を含むベースバンド用IPコアと,プロトコル・スタックなどのソフトウエア群から成る(Tech-On!関連記事1)。通信方式はGSM, GPRS, EDGE, W-CDMA, HSDPA,HSUPAに対応する。

 英TTPComは,第3世代携帯電話機向けチップセットについて「今や通信機能を担う回路は,半導体ベンダーによる製品差別化が可能な要素ではない」(同社 ニュースリリース)と言い切る。ファブレス企業を含む半導体ベンダーは,CBEmacro 3Gのライセンスを受けることにより,マルチメディア機能など通信以外の機能の開発に注力できるという。

 なお,TTPCom社は米Motorola, Inc.の傘下に入ることでMotorola社と同意している(Tech-On!関連記事)。