中央のチップがRFトランシーバIC。パワー・アンプやSAWフィルタを周囲に実装している
中央のチップがRFトランシーバIC。パワー・アンプやSAWフィルタを周囲に実装している
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 オランダRoyal Philips Electronics社は,モバイルWiMAX(IEEE802.16e)に向けた1チップの送受信ICを開発した。2006年6月11日~16日に米カリフォルニア州サンフランシスコで開催中の高周波無線回路に関する国際会議「IEEE MTT-S International Microwave Symposium(IMS)」で,評価用ボードとともに出展した。車載機器や携帯機器など,移動体での高速データ通信用途に向ける。

 対応する周波数帯によって2種類のICがある。アジア地域や欧州での利用に向けて2.3GHz~2.4GHzに対応する「UXF23480」と,米国での利用に向けて2.5GHz~2.7GHzに対応する「UXF23460」である。バイポーラCMOS技術で製造する。いずれも7mm×7mm×0.85mmのパッケージ(48ピンのHVQFN)に封止する。

 受信時の消費電流は133mAで,消費電力は250mW以下としている。なお送信回路にはパワー・アンプが,受信回路にはIF段用のSAWフィルタが別途必要になる。サンプル出荷は2006年第3四半期~第4四半期で,量産出荷は2007年初頭になる予定。