マイクロソフトは5月31日,同社が開発したデジタル・メディア向けの技術「Windows Media Technology(WMT)」を搭載したサービスや機器を,新たに8社が提供を開始すると発表した。

 具体的には,WMTの一つの機能である著作権保護技術「Windows Media DRM 10」を採用したサービスを,ナップスタージャパン,青山キャピタル,NTTコミュニケーションズの3社が提供を開始する。さらに,Windows Media DRM 10を採用した携帯型プレーヤーを日本ビクター,東芝など4社が発売する。

 Windows Media DRM 10はコンテンツの時限管理機能を持つ。これを利用すると,ダウンロードしたコンテンツの使用期間を制御できるため,会員向けの定額制コンテンツ配信サービスや,それに対応した携帯型プレーヤーの開発が可能になる。

 例えば,ナップスタージャパンは,2006年秋より月額定額制の音楽配信サービスを開始する。日本での月額料金は未定だが,既に米Napster社が米国で展開しているサービスは,月額9.95米ドルでパソコンに楽曲を無制限にダウンロードできる。パソコンにダウンロードした楽曲を,Windows Media DRM 10に対応した携帯音楽プレーヤーに転送して持ち運べるプランもある。こちらは月額14.95米ドルだ。ナップスタージャパンは,サービス開始時に,洋楽・邦楽を合わせて150万曲を用意するとしている。
 
 なお,日本ビクターは5月31日,フラッシュメモリーを搭載した携帯型音楽プレーヤー2機種を発表した。容量1GBと512MBの製品で,6月下旬に発売する。Windows Media DRM 10に対応しており,ナップスタージャパンなどが今後開始する定額制配信サービスを使える,としている。