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 韓国Samsung Electronics Co.,Ltd.は,HDDを持たないノート・パソコンとUMPC(ultra mobile PC)を開発し,2006年6月初旬に韓国で発売すると発表した(発表資料)。それぞれ,NANDフラッシュ・メモリを利用した記録媒体「SSD(solid state disk)」を搭載している(関連記事)。SSDの記憶容量は32Gバイトである。HDDレスのパソコンはソニーが製品化予定を明らかにしているが,発売ではSamsung社が「世界初」(同社)となりそうである(関連記事)。

 今回同社が開発したのは,12.1型液晶パネルを持つノート・パソコン「NT-Q30-SDD」とUMPC「NT-Q1-SDD」の2機種。標準的なHDDを搭載した製品に比べて,データの読み出し速度は53Mバイト/秒と300%高速に,書き込み速度は28Mバイト/秒と150%高速になったとする。米Microsoft Corp.のOS「Windows XP」のブート時間は25~50%短縮した,という。

 Q30,Q1共に,韓国の地上デジタル放送「DMB(digital multimedia broadcasting)」対応チューナを搭載する。重さはQ30が1.14kg(1.8インチHDD搭載の同型モデルは1.16kg),Q1が751g(同777g)である。価格は,Q30が350万ウォン(3700米ドル),Q1が230万ウォン(2430米ドル)になる見通しという。