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 佐藤ライト工業(本社津市)は,ポリエーテル・ケトン(PEEK)をベースとした帯電防止材料「SPLAS ESD PEEK」を開発した。これは,カーボン・ナノファイバを添加したPEEKを圧縮成形したもの。カーボン・ナノファイバの含有量は4%以下と少ないため,PEEKと同等の加工性がある。静電気帯電防止(ESD)特性として表面抵抗率106~9Ωの半導電性を持ち,半導体製造装置に向く。

 一般に射出成形や押し出し成形では,微小なゆがみや製品ごとのバラツキが発生しやすいという。それに対して,SPLAS ESD PEEKは圧縮成形しているため,母材内部の繊維が同方向にそろっておらず,加工後の反りが少ない。小ロットの試作品や高機能部品,射出成形や押し出し成形が難しい大型の製品に適する。

 大きさは,縦横が200mmで,厚みが10/20/30mmの3種類。オプションで,60mm角サイズまで対応できるほか,丸棒形状にもできる。価格は,200×200×10mmの板材で4万円程度。