6月に発売する内蔵型ドライブを使った再生デモ。
6月に発売する内蔵型ドライブを使った再生デモ。
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発売するディスクは4種類。片面1層25Gバイトまたは片面2層50GバイトのBD-RとBD-REだ。BD-Rは記録層に無機材料を使用して長期保存性を高めているという。
発売するディスクは4種類。片面1層25Gバイトまたは片面2層50GバイトのBD-RとBD-REだ。BD-Rは記録層に無機材料を使用して長期保存性を高めているという。
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国内初公開のBD-Javaのデモ。タイトルを再生しながら,メニュー操作ができる。
国内初公開のBD-Javaのデモ。タイトルを再生しながら,メニュー操作ができる。
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 松下電器産業は4月21日,デスクトップ・パソコン向けの内蔵型Blu-ray Disc記録再生装置「LF-MB121JD」を発表した。発売日は6月10日で,価格はオープン(予想実勢価格は約10万円)。

 LF-MB121JDは,Blu-ray Disc用の集積光学素子と対物レンズ,DVD/CD用の集積光学素子と対物レンズをそれぞれ搭載することで,Blu-ray Discだけでなく,DVD/CDを含む合計13種類のディスクに対応している。
 Blu-ray Discに関しては,片面1層25Gバイトおよび片面2層50GバイトのBD-R(追記型),BD-RE(書き換え型)に,2倍速で記録・再生できる。ただし,再生専用のBD-ROMに関しては,装置に添付するBlu-ray Discの再生ソフトウエア「PowerDVD 6」(サイバーリンク製)が,HDTVコンテンツの著作権保護技術「AACS」などに未対応のため,発売当初は使えないという。後日,サイバーリンクが提供する更新版ソフトウエアなどの導入が必要になると見られる。
 
 LF-MB121JDはいわゆるハーフハイトと呼ばれるサイズで,寸法は幅146mm×奥行き190mm×高さ41.3mm。インタフェースはATAPIで,Windows XP/2000 Professionalに対応している。
 生産台数は月に1万台。松下電器産業は,Blu-ray Disc装置の国内アフターマーケットの市場規模を数万台と予測しており,「そのうち20%のシェア獲得が目標」(同社)という。

スピンコートで低コスト化

 松下電器産業は内蔵型装置の発売に加え,Blu-ray Disc装置のパソコン・メーカー向けの出荷開始と,BD-R,BD-REディスクの発売を発表した。パソコン・メーカー向けの装置は,ハーフハイトの「SW-5582」,スロット式のスリム・サイズ「UJ-215」,トレイ式のスリム・サイズ「UJ-210」の3種類。SW-5582の寸法はLF-MB121JDと同じ。UJ-215とUJ-210の寸法は,幅128mm×奥行き127mm×高さ12.7mm。4月以降,順次出荷を開始する。
 
 ディスクはBD-RとBD-REの片面1層25Gバイト,片面2層50Gバイトの4種類。4月28日に発売する。価格はいずれもオープン。予想実勢価格は,最も安価な片面1層のBD-Rで1800円としている。
 BD-Rの記録層には通常の色素ではなく,無機材料を採用して長期保存性を高めているという。また,ディスクの記録層の上に形成するカバー層をスピンコートで作る技術を開発し,製造コストを下げた。専用の薄型フィルムを使う場合に比べて,コストを半分にできるという。

 なお,発表会ではBD-ROMプレーヤーの試作機を使って,インタラクティブ機能のBD-Javaのデモを国内初公開した。BD-ROMタイトルを再生しながら,ポップアップ・メニューを表示したり,キーワード入力によるコンテンツ検索などのデモを見せた。