NECは2006年3月期(2005年4月~2006年3月)の業績予想を下方修正した。連結売上高は前回予想を1300億円下回る4兆8000億円(対前年度比1.1%減),当期純利益は前回予想の600億円に対して130億円(同80.9%減)とした。売上高の下方修正はブロードバンド事業やITソリューション事業の売り上げ減などによるもの。純利益の下方修正は,子会社であるNECエレクトロニクスが利益予想を下方修正したことなどの影響という。

 NECエレクトロニクスは同日,2006年3月期の業績予想を修正している。売上高は前回予想を110億円上回る6460億円(対前年度比8.8%減)としたものの,営業損失は330億円から360億円へ,当期純損失は200億円から980億円へ,それぞれ下方修正した。

 NECエレクトロニクスは利益予想の下方修正について,繰延税金資産の評価引当金を計上したことや,米国子会社がDRAM事業における独占禁止法違反を理由とした損害賠償訴訟の被告となっている件で今後発生する可能性のある費用を計上したことなどを挙げている。