極小画素こそCCDの生きる道,ソニーから高感度1.86μmピッチ品【サンプルあり】
ICX629の出力値は,シャッター・スピードが1/30秒,レンズのF値が5.6,色温度が3200Kのとき,標準で170mV。競合メーカーの1.9μmピッチ品とほぼ同じ測定条件で比べると,出力値が7割大きいという。ICX629の飽和出力値は最小で420mVである。価格は,同社が2.03μmピッチ品(「ICX624」)を量産し始めたときと同じ水準にする方針である。
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以下の写真は,いずれもICX629を搭載したデジタル・カメラ「DSC-T30」の量産試作機を使い,3072×2304画素で撮影した後,1600×1200画素へ縮小している。F値はすべて3.5。この写真のISO感度は400,シャッター・スピードは1/80秒。
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ソニーは,画素ピッチが業界最小の1.86μmと狭い,インターライン転送方式CCD「ICX629」の量産出荷を始めた。最大の特徴は,同社従来品と比べて1画素当たりの面積が2割小さいにもかかわらず,所定条件下の出力値が同じこと。従来品は2.03μmピッチだった。雑音も抑制したので「単位面積当たりのS/Nは良くなっている」(同社)。ICX629の光学サイズは1/2.5型。有効画素数は720万。ICX629は,同社のデジタル・カメラ「DSC-T30」に搭載される予定だ。
微細加工技術を駆使
ソニーは出力値の増大に向けて,まずフォトダイオードの両脇を挟む垂直レジスタと,その電極の幅を狭めた。具体的には,水平方向の開口率を2.03μmピッチ品と比べて9%増やした。もともと長方形だった開口部が正方形に近づいたので,光がフォトダイオードに入射せずに跳ね返る割合が減る。
フォトダイオードの開口面積は2.03μmピッチ品とほぼ同じである(約1割減)。垂直レジスタはフォトダイオードで発生した電荷を一時蓄積する役割を担う重要な素子だが,十分な容量を確保しているという。
さらに垂直レジスタと,その電極,遮光膜の高さを,合計で1μmほど減らした。光が跳ね返る割合を減らすためである。通常は2層で構成する電極は,ほぼ1層で構成するようにした。一方,雑音抑制に対しては,アニール処理などを工夫したという。
まだまだ狭ピッチ化
ソニーは,今回のCCDの開発を通して,これからも狭ピッチ化を進める自信を得たとする。例えば,垂直レジスタは今回の1.86μmピッチ品以上に「細くできる余地がある」(同社 半導体事業グループ イメージングデバイス事業本部 イメージセンサ事業部 第1商品設計部1課 統括課長の石上富士氏)という。
最近は,CMOSセンサの狭ピッチ化が強い関心を集めてきたが,ソニー 半導体事業グループ イメージングデバイス事業本部 イメージセンサ事業部 事業部長の上田康弘氏は「今後3年ほどはCCDの方が,画質低下を抑制しながら狭ピッチ化を先行できるはずだ。当社はCCDで画素ピッチの縮小を,回折限界が訪れるまで追求する。組み合わせるレンズなどによって実現できる画素ピッチは変わるが,1.4μmピッチくらいまでいけるのではないか」という。
■訂正
フォトダイオードの露光部分の面積を「表面積」としていましたが,誤解を招くとの指摘を受け「開口面積」に改めました。













