「FMV-DESKPOWER TX95S/D」
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「FMV-BIBLO NX95S/D」
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 富士通は,Blu-ray Disc記録再生装置を搭載したデスクトップ・パソコン「FMV-DESKPOWER TX95S/D」を2006年6月下旬に発売する。同社によれば,パソコンにBlu-ray Disc装置を載せた製品の発表はこれが世界初という。店頭予想価格は60万円前後である。

 ディスプレイは37型と大型の液晶パネル,HDDは大容量の600Gバイトを用意した。3波対応(地上,BS,110度CS)のデジタル・チューナーに加え,アナログ・チューナーを搭載する。ディスプレイはHDMI入力端子を持ち,外部からHDTV映像を入力できる。

出荷当時はBD録画に対応しない可能性も

 今回富士通が採用したBlu-ray Disc装置は,Blu-ray Disc記録再生用の光ヘッドと,CD/DVDの記録再生用の光ヘッドをそれぞれ搭載する。Blu-ray Disc用光ヘッドは,単層(25Gバイト)と2層(50Gバイト)の各媒体を記録再生できる。CD/DVD用の光ヘッドは,ほぼすべてのDVD,CD媒体を記録再生できる「スーパーマルチドライブ」機能を備える。

 HDTV関連機能では,コンテンツ保護規格「AACS」に対応したHDTVコンテンツを再生できる。一方,Blu-ray Disc装置でデジタル放送を録画したり,HDDから番組をムーブしたりする機能については「AACSのコンテンツ保護技術に対して,電波産業会(ARIB)の認可がまだ降りていない状態」(富士通の広報部)で,まだ使えないという。仮に,2006年6月の発売までに承認が間に合わなかった場合,出荷後にファームウエアの更新で同機能を実現する予定である。

 マイクロプロセサはインテル Pentium D プロセッサ 820(動作周波数2.80GHz)を搭載する。Blu-ray Discのコンテンツを再生する際は,このマイクロプロセサとグラフィックスLSIによるソフトウエア・デコードで復号化を行う。

HD DVD搭載ノートも同時に発売

 デスクトップ機と同じく2006年6月下旬には,HD DVD-ROM再生装置を搭載したノート・パソコン「FMV-BIBLO NX95S/D」を発売する。店頭予想価格は40万円前後である。

 今回採用したHD DVD-ROM装置は,HD DVD-ROMを再生できるほか,CDとDVDを記録再生できる「スーパーマルチドライブ」機能に対応する。この仕様は,東芝が「Qosmio G30/697HS」に採用した東芝サムスン ストレージ・テクノロジー製の装置と同じものだ(Tech-On!関連記事)。ただし,富士通はHD DVD装置の製造元を明らかにしていない。

 マイクロプロセサはインテル Core Duo プロセッサ T2300(1.66GHz),グラフィックスLSIはATI MOBILITY RADEON X1400である。両LSIの処理能力を合わせてHD DVDコンテンツを復号化する。地上デジタル・チューナーとアナログ・チューナーを備え,320Gバイトの大容量HDDで録画再生を行う。ディスプレイは1440×900画素の17型液晶パネルである。