松下電器産業は2006年4月7日,同社のデジタル家電向け統合プラットフォーム「UniPhier」に,スクウェア・エニックスが提供するソフトウエア実行環境「SEAD Engine」を組み込むと発表した。これにより,UniPhierを使って開発した薄型テレビやカーナビといったデジタル家電で,SEAD Engineを利用するマルチメディア・コンテンツを実行できるようになる。松下電器とスクウェア・エニックスは今後共同で,セット・メーカーにUniPhierの採用を働きかけると同時に,コンテンツ・プロバイダにコンテンツの利用を促していく。

 SEAD(Square Enix Application on Demandの略) Engineは,スクウェア・エニックスの子会社である米UIEvolution,Inc.が開発したソフトウエア実行環境「UIEngine」を基に,スクウェア・エニックスが開発した。もともと携帯機器を意識して作られたUIEngineに対し,扱えるグラフィックスや音声の質を上げ,非同期通信機能を強化するといった改良を加えているという。なお,UIEngineはNTT東日本,NTT西日本のフレッツ・サービス向けに提供されているビデオ配信サービス「オンデマンドTV」用のセットトップ・ボックス(STB)や,米Mobile ESPN, LLCが2006年2月から米国で提供しているMVNOサービス「ESPN Mobile」などで採用実績がある。