図1 NECエレクトロニクスのUWBを用いた伝送デモ。DVDプレーヤから,ストリーミング映像を約5Mビット/秒でパソコンに伝送している。パソコン側のUWB物理層LSIは台湾Realtek Semiconductor社製,DVDプレイヤー側の物理層LSIはイスラエルWisair社製。「異なるチップ・メーカーの物理層LSI間での通信デモンストレーションは今回が初めて」(NECエレクトロニクス)という。
図1 NECエレクトロニクスのUWBを用いた伝送デモ。DVDプレーヤから,ストリーミング映像を約5Mビット/秒でパソコンに伝送している。パソコン側のUWB物理層LSIは台湾Realtek Semiconductor社製,DVDプレイヤー側の物理層LSIはイスラエルWisair社製。「異なるチップ・メーカーの物理層LSI間での通信デモンストレーションは今回が初めて」(NECエレクトロニクス)という。
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 NECエレクトロニクスは,米WiMedia AllianceのマルチバンドOFDM方式に基づくUWB(ultra wideband)を用いた「Certified Wireless USB」(以下,WUSB)の送受信モジュールを2006年6月末にも量産することを検討中であることを明らかにした(関連記事)。総務省が2006年7~8月に3.4GHz~10.25GHzでのUWBの国内利用を条件付きで許可する見通しを受けたもの(関連記事)。順調に行けば,2006年秋にもWUSB対応のドングル製品などが登場しそうである。

 同社は現在東京・港区で開催中の米Intel Corp.の「インテル・デベロッパー・フォーラム Japan 2006」で,UWBの無線通信デモを公開している(図1)。同社は,UWBのMAC層やホスト・インタフェース機能を集積したLSIを開発済み。米Alereon,Inc.,台湾のRealtek Semiconductor Corp.,イスラエルWisair Ltd.などが開発する物理層LSIと組み合わせて,WUSBの送受信モジュールを開発する方針である。

 「物理層LSIの最新版が出来てくるのが2006年6月ころ。その性能が期待通りであれば,そのままモジュールの量産に入る」(NECエレクトロニクス)という。