米Sun Microsystems, Inc.(Sun社)は,ロイヤルティー・フリーで利用できるDRM(digital rights management)システムの標準を目指して開発している著作権保護技術「Project DReaM」の一部を公開した(Tech-On!関連記事発表資料)。今回公開されたのは,IPネットワークを使ってMPEG-2 TS(transport stream)で配信するコンテンツ,いわゆるIPTV(internet protocol television)の著作権を保護するための「DReaM-CAS」(conditional access system)や,DRMのライセンス管理システム向けの「DReaM-MMI」(mother may I)のドラフトである。DReaM-CASを導入した試作システムのソース・コードも公開した。

 Project DReaMは,オープンソースという触れ込みでSun社が進めている「Open Media Commons」プロジェクトの一環である。Project DReaMの発表は2006年3月15日~16日に米カリフォルニア州サンタクララ市で開催したOpen Media Commonsの初の会議の成果となる。この会議にはSun社の他に,韓国Samsung Electronics Co., Ltd.や米Panasonic Research and Development社,米Motorola, Inc.,米Apple Computer, Inc.,米Sony BMG Music Entertainment,米Warner Music Group,米Walt Disney Imagineerngなどを含む36企業および団体の代表が参加した。

 Project DReaM関連のドラフトは,Open Media Commons向けの「Open Media Commons Terms」(OMC Terms)と呼ぶ条件の下で公開された。Sun社は同技術を導入したシステムのソース・コードをオープンソース「Common Development and Distribution License」(CDDL)上で公開する。Project DReaMの仕様書はOpen Media CommonsのWWWサイトに公開している。DReaM-CASを導入した試作システムのソース・コードは別のWWWサイトから入手できる。