米Google, Inc.は,オンラインで利用できるワープロ「Writely」を開発する米Upstartle社を買収した(Google社のブログ・サイトの情報)。買収金額は未公開である。

 今回の買収によりGoogle社は,ライバルの米Microsoft Corp.の主要な収入源の一つであるワープロ・ソフトウエア「Microsoft Word」に対抗する手段を手に入れたことになる。Microsoft Wordを含むソフトウエア製品「Microsoft Office」を扱う同社のInformation Worker事業部は,2005年第4四半期に29億700万米ドルの売上高,21億100万米ドルの営業利益を達成した。この金額は,Windows OSなどを扱うClient事業部の34億590万米ドルの売上高,26億380万米ドルの営業利益に続くもので,同社の事業部の中で2番目に大きい。

 Google社は,米Sun Microsystems, Inc.と戦略的な提携関係にあり(Tech-On!関連記事),Sun社が開発を進めているオープンソース・オフィス・ソフトウエア「OpenOffice」を利用するのではと見る向きが多かった。ただし,OpenOfficeはMicrosoft Officeと同様,パソコンにインストールして使うソフトウエアである。主にサーバ側で動作するサービスを提供するGoogle社は,ユーザー側のインストール作業が不要で,サーバ上で動作し,WWWブラウザで操作できる,Writelyの特徴に魅力を感じたようだ。