テレビ向けの映像配信サービス「オンデマンドTV」を運営するオン・デマンド・ティービーは,HDTVの動画と5.1チャネル・サラウンドの音声を組み合わせた映像を配信するサービスを2006年6月下旬に開始する(発表資料)。動画の符号化方式にはH.264/MPEG-4 AVC(以下,H.264),音声の符号化方式にはAACを利用する。

 オン・デマンド・ティービーはHDTVの映像配信サービスの開始に向け,H.264の復号化が可能なセットトップ・ボックス(STB)を採用する。このSTBはバッファローが開発した(バッファローの発表資料)。価格は3万1500円。既存の映像配信サービスで利用するMPEG-2形式の映像も復号化できる。映像出力用にD1~D4対応のD端子を備える。音声出力用に光デジタル端子を備えており,AACで符号化した5.1チャネルの音声を復号化できるアンプに接続することで5.1チャネルのサラウンド再生ができる。既存会員を対象とする先行サービスを2006年4月15日から2カ月間実施する予定で,限定100人にH.264対応STBを無償で提供する。

 オンデマンドTVは,NTT東西のブロードバンド接続サービス「フレッツ」のユーザーに向けた映像配信サービス。HDTV映像の配信コンテンツを6月のサービス開始時に約200本,2007年3月末に約500本提供する予定である。