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 NTTドコモとメーカー4社は,FOMAをはじめとする第3世代携帯電話機のコスト低減を目的とした共通プラットフォームを共同で開発する(ニュース・リリース)。プラットフォームを構成するのは,HSDPA/W-CDMAとGSM/GPRS/EDGEに対応したLSIと,OSなどの基本ソフトウエア群である。NTTドコモは,このプラットフォームをFOMAだけでなく全世界の市場に提供することを目指す。NTTドコモが採用するW-CDMA規格の普及を促すと共に,さらなる端末コストの低減を狙う。

 共同開発に参加するのは,LSIを担当するルネサス テクノロジと,携帯端末を担当する富士通,三菱電機,シャープである。2007年第2四半期(7月~9月)までにプラットフォームの開発を終え,まず端末メーカー3社の携帯電話機に実装する。端末メーカーにとっては,世界市場に売り出せる端末を低コストで開発できるメリットがある。

 既にNTTドコモとルネサス テクノロジは,2004年7月からW-CDMA/GSM/GPRSのベースバンド処理回路とアプリケーション・プロセサを統合した「1チップ・ケータイ」を共同開発している(Tech-On!関連記事)。今回開発するLSIは,このLSIの機能拡張版という位置づけだ。具体的には,HSDPAとEDGEの機能を加えることになる。

 基本ソフトウエア群については,当面はSymbian OSをベースとして,ミドルウエアやドライバを開発する予定である。ただし,現在のところOSを一意に定めるつもりはないという。