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「赤外線リモコンより長持ち?」,米メーカーが日本市場向け微弱無線チップを発売へ

2006/01/30 05:07
蓬田 宏樹=シリコンバレー支局
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Integration社の評価キットの例。中央が無線ICで,上部がアンテナ,右が水晶振動子,下部はリモコンのスイッチ・ボタン
Integration社の評価キットの例。中央が無線ICで,上部がアンテナ,右が水晶振動子,下部はリモコンのスイッチ・ボタン
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 無線ICなどを手掛ける米Integration Associates,Inc.は,日本市場向けに特化した微弱無線用RFチップを開発,2006年2月から量産出荷を開始する(ホームページ)。

 待機時の消費電流が0.3μAと低く,「1分間に1回電波を送信する使い方では,ボタン型電池(容量225mAh)で約3年連続駆動できる。テレビの赤外線リモコン並みの低消費電力を実現できる」(同社 Strategic Marketing,Vice PresidentのBhupender Virk氏)とする。AV機器のリモコンのほか,家庭のセキュリティ機器,センサ・ネットワークなどの用途を想定する。

 米国の915MHz帯向けのRFトランシーバICを,日本市場向けに改良したもの。具体的には利用周波数を310MHz帯に変更し,電界強度を日本の微弱無線規格の上限値である500μV/m以下に抑えた。最小受信感度は−109dBmで,標準的な用途で20m程度の伝送距離を確保できるという。このときの最大データ伝送速度が256kビット/秒と,微弱無線用RFチップとしては比較的高速である。変調方式にはFSKを用いる。

 RFチップ内部に,アンテナのインピーダンス整合回路を組み込んでおり,「外部にインピーダンス整合用のバランなどを不要とした。調整の不要ないわゆるオート・キャリブレーション型である」(同社)とする。「必要な回路のほとんどを内部に備えるため外付け部品は,水晶振動子とアンテナだけで済む。リモコンのボタン・スイッチと同じ基板にそのまま実装して利用できる点を強みにしたい」(同社)。

 同社によれば,外付け部品が少ないことなどにより,量産時における実装の部材コスト(BOM)は,それぞれ2個のRFチップや水晶振動子,アンテナをあわせて5米ドルを切るという。「既に米国や台湾において数百万個単位で生産しているICを基に開発したため,低コストに製造できる」と説明する。Integration社は同種のRFチップを米国市場においては,煙探知機などに向けて販売している。なおRFチップは,バイポーラCMOS技術を使っており,16ピンのTSSOPに封止している。

 今回販売するのは,送受信が可能なRFトランシーバICと,受信専用ICおよび送信専用ICの3タイプである。開発キットの提供も開始した。動作時の消費電流は,送信専用ICが11mA,受信専用ICが9mA,RFトランシーバICでは送信時が21mAで受信時が11mAである。電源電圧は2.2V〜5.4Vに対応する。

 RFトランシーバICでは,マルチホップ接続用通信プロトコルを実装することも可能という。「RFトランシーバICをリピータとして使うことで送受信距離を延長できる。マルチホップ型接続に必要なソフトウエア・スタックも提供する」。同社は2005年5月に米CompXs社を買収しており,ZigBee関連のIPやソフトウエア技術を手中にしている。今回の微弱無線用チップの開発はそれらのリソースを応用したもの。このため,マルチホップ型接続などのソフトウエア対応が可能になったという。

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