製品分野別の売上比率(ST社/2005年第4四半期)
 伊仏合弁のSTMicroelectronics社の2005年第4四半期(2005年10月~12月)の売上高は,対前年同期比2.6%増,対前期比で6.3%増の23億8900万米ドルだった(発表資料)。携帯電話機向けの需要増が売り上げ増につながったとする。営業利益は対前年同期比6.2%減の1億9700万米ドル,純利益は同2.1%減の1億8300万米ドルだった。

 製品グループ別には,主要3グループで営業利益を確保した。メモリ製品グループは4四半期ぶりに黒字に転じ,営業利益2700万米ドルを計上した。フラッシュ・メモリの売り上げが直前の四半期から23%増加している。

 同社の売上比率54.6%を占めるアプリケーション専用製品グループ(自動車やコンピュータ周辺機器,民生機器向け部品など)は,売上高が13億500万米ドル,営業利益が1億3700万米ドルで,直前の四半期に比べて3.4%の増収,69%の増益となった。マイコン/リニア/ディスクリート製品グループも売上高が対前期比4.6%増の4億9400万米ドル,営業利益が前期とほぼ同等の6700万米ドルと堅調である。


市場分野別の売上比率(ST社/2005年第4四半期)
 市場別には,同社の売上比率の4割近くを占める通信向けの売上高が直前期から14%増加した。民生機器向け,産業機器向けもそれぞれ4%程度,自動車向けも2%程度,伸長している。コンピュータ向けは直前期とほぼ同等の売り上げを確保した。

 2005年通期(2005年1月~12月)の売上高は対前年比1.4%増の88億8200万米ドル,営業利益は同64.3%減の2億4400万米ドル,純利益は同55.7%減の2億6600万米ドルとなった。2006年1月~3月期については,前年同期からは増収,直前期からは1~7%程度の減収になる見込み。粗利益率は直前期の36.5%に対して35%前後になるとみている。

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