発表会の様子
発表会の様子
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 米SanDisk Corp,は,6Gバイトのフラッシュ・メモリを使って299米ドルと安価な携帯型音楽プレーヤ「Sansa e270」を,2006年3月に米国と欧州で発売する(発表資料)。「フラッシュ・メモリを使って6Gバイトの容量を実現した携帯型音楽プレーヤは,これが業界初だろう」(同社)。1Gバイト当たりの価格は約50米ドル。容量当たりの安さで話題になった,米Apple Computer, Inc.の「iPod nano」の4Gバイト品(約62米ドル/Gバイト)に比べてさらに低くした。自社でフラッシュ・メモリの製造まで手掛ける同社ならではの破格の値付けといえそうだ。

iPod nanoへの対抗心がそこかしこに

 SanDisk社のねらいは,iPod nanoの潜在ユーザーの獲得と見られる。割安な価格に加えて,iPod nanoにない機能や特徴を付け加えた。

 例えば,microSDカードのスロットを設け,Liイオン2次電池を交換可能にし,筐体にTi(チタン)合金を用いた。「メモリ・カードのスロットがあるので,ユーザーは将来容量を拡張したり,携帯電話で購入した音楽をプレーヤで楽しむといったことが可能だ。電池がダメになったからといって,プレーヤ自体を買い換える必要もない。筐体にチタン合金を使ったので,丈夫な上,傷つきにくい」(同社)。

 このほかにも,FMチューナを内蔵し,FMラジオ放送や音声を録音する機能も加えた。1.21インチ型のカラーTFT液晶パネルを備え,会場では動画再生のデモも見せた。音楽配信サービスとして,月額一定料金を支払うと楽曲が聞き放題になる「Rhapsody To Go」などに対応する。SanDisk社は同等な機能で,4Gバイトで249.99米ドルの「Sansa e260」や2Gバイトで199.99米ドルの「Sansa e250」 と,iPod nanoとほぼ同じ価格の製品も用意している。