シャープの試作機。電源コンセントを目立つ位置に配置して,電力線通信をアピールしている
シャープの試作機。電源コンセントを目立つ位置に配置して,電力線通信をアピールしている
[画像のクリックで拡大表示]
シャープの65インチ型の試作機
シャープの65インチ型の試作機
[画像のクリックで拡大表示]
Samsung社の試作機。テレビ受像機を中心にHDDレコーダなどをネットワーク接続している
Samsung社の試作機。テレビ受像機を中心にHDDレコーダなどをネットワーク接続している
[画像のクリックで拡大表示]
Samsung社の実演のネットワーク構成図。電力線と無線という2種類の伝送媒体を混在させる
Samsung社の実演のネットワーク構成図。電力線と無線という2種類の伝送媒体を混在させる
[画像のクリックで拡大表示]

 シャープは,電力線通信のインタフェースを備える薄型テレビ受像機「AQUOS」の試作機を,2006 International CESで公開した。画面寸法は65インチ型と32インチ型の2種類。実演では,24Mビット/秒のHD画質の動画を電力線経由で伝送しているという。米HomePlug Powerline Alliance準拠の規格に基づく伝送方式とみられるが,詳細は明らかにしなかった。シャープは会場で,電力線通信対応のHDDレコーダも出展している。

 韓国Samsung Electronics Co.,Ltd.も,電力線通信に対応する56インチ型のリアプロの試作機を出展した。同じく試作した電力線通信対応のHDDレコーダおよびDVDレコーダと電力線経由で接続し,動画データの伝送を実演した。DS2社の電力線通信用チップを使っており,最大データ伝送速度は200Mビット/秒,実効的には80Mビット/秒程度を確保できるとする。展示会場では,この電力線通信を中心としたネットワークに,ノート・パソコンなどを無線LANで接続した。「電力線と無線の混在した家庭内ネットワークのコンセプトを示す狙いがある」(韓国Samsung Electronics Co.,Ltd.の説明員)。なお,あくまで試作機という位置づけであり,発売時期などは未定という。