端末の外形寸法は108mm×42mm×19mmで,重さは90gである。USB経由で充電できるようになっている。使用する無線LANチップセットは複数メーカーのものを使い分けているという。
端末の外形寸法は108mm×42mm×19mmで,重さは90gである。USB経由で充電できるようになっている。使用する無線LANチップセットは複数メーカーのものを使い分けているという。
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端末を手に会見するNETGEAR社CEOのLo氏。
端末を手に会見するNETGEAR社CEOのLo氏。
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 米NETGEAR, Inc.は,ルクセンブルクSkype Technologies SAのVoIPソフトウエア「Skype」を搭載した無線LAN端末を,「2006 International CES」開幕前日の記者会見で発表した。IEEE802.11g対応の無線LAN機能を搭載し,3時間の連続通話,50時間の待ち受け時間を実現した。2006年第一四半期の発売を予定している。価格は未定である。

 Skypeは元々はパソコンなどに向けたVoIPアプリケーションだが,最近は携帯電話機や無線LAN端末など組み込み機器への適用が進んでいる。今回のNETGEAR以外にも,アラブ首長国連邦(UAE)に本社を置くi-mate社などがSkypeを搭載したGSM方式の携帯電話機を開発しているが,無線LAN端末で発売時期を明言したのは今回が世界で初めてと見られる。Skypeアプリケーションをあらかじめ機器に組み込んでおくことで,パソコンを立ち上げなくとも即座にSkypeによるVoIPを利用できるようになる。「パソコンを利用しない一般ユーザーでも使えるようになるため,Skypeの利用のすそ野がさらに広がるだろう」(NETGEAR社 Chairman 兼 CEOのPatrick Lo氏)。

 今回の無線LAN端末は,基本的には無料のホット・スポットなどでの利用を想定する。今後,有料のホット・スポットでも使えるよう,ホット・スポット事業者とも連携を進めていく計画という。複数のアクセス・ポイント間でのハンドオーバー機能は備えていないため,移動体通信としては利用できない。会見では,NETGEAR社のLo氏が今回の無線LAN端末を使って実際にルクセンブルクのSkype社に電話を掛け,実用性をアピールしていた。

 なお,無線LAN端末の発表と併せて,同端末との通信に最適化したアクセス・ポイント「RangeMax Wireless Router WPN824」も発表した。MIMO技術を利用することで通信可能な距離を延ばし,端末での通信をしやすくした。