ロンドン,ヒューストン,シンガポールに拠点を持つICIS-LOR社の世界DRAM価格調査によると,アジアのスポット市場における256MバイトDIMM(Dual Inline Memory Module)の2005年12月9日までの30日間(11月10日~12月9日)移動平均価格は,PC2100が18.30米ドル,PC2700は37.70米ドルになった。同様に512MバイトDIMMは,PC2100が34.36米ドル,PC2700が37.70米ドル,PC3200が35.11米ドルだった。前週(12月2日までの30日間移動平均)と比べると,256MバイトDIMMのPC2100は-2.28%,PC2700は-0.48%,512MバイトのPC2100は-3.33%,PC2700は-0.48%,PC3200は-3.10%だった。

 DIMM価格がDRAMメーカーの採算ぎりぎりのところまで下落したため,韓国Samsung Electronics Co., Ltd.と韓国Hynix Semiconductor,Inc.の2大DRAMメーカーは生産ラインをDRAMからNAND型フラッシュ・メモリに大幅に移行したようだ。その結果,12月中旬以降,日次ではDRAM価格が下げ止まった。しかし,韓国メーカーがNAND型フラッシュ・メモリからDRAMへ生産を戻すとは考えにくく,大手パソコン・メーカーはDRAM確保に奔走することになりそうだ。



表●DRAM代表品種の2005年12月9日までの30日間(11月10日~12月9日)移動平均価格(ICIS-LOR社調べ)
品種 地域 30日間移動
平均価格
(米ドル)
対前週比(注)
512MバイトDIMM
(PC3200)

北米

44.20 0.00%

欧州

37.19 -2.65%

アジア

35.11 -3.10%
注)対前週比は2005年11月3日~12月2日の30日間移動平均価格との比。

地域別のDIMM(512Mバイト品,PC3200)価格の推移(~2005年12月9日,ICIS-LOR社調べ)