専用端末(左)とブザー(右)
 児童が巻き込まれる犯罪が連日報道される中,児童向け製品を販売する企業4社が「みっけ!GPSアライアンス」を設立した。防犯ブザーと専用のGPS搭載PHS端末を連動させて子どもの位置情報を知らせる「みっけ!GPS」サービスの普及を目指す。アライアンスを発足させたのは,移動体通信の販売代理業などを営むヴァーゴウェーブ,ランドセル販売大手のマツモト,学生服販売大手の尾崎商事,眼鏡販売大手の青山眼鏡の4社である。

 同サービスは,防犯ブザーを鳴らすと110dBのブザー音とともに,ブザーから専用端末に微弱電波が送られ,予め設定されている保護者などの電話に児童音声で緊急通知を行うというもの。GPSによる位置検索を行うとともに,PHS基地局情報を検索することで,位置情報の精度を高めた。通知を受けた保護者は,携帯電話機からも閲覧可能なWWWサイト「みっけ!GPS」にIDとパスワードを入力して,子どもの居場所を地図上で確認できる。また,子どもが迷子になった場合などには,専用端末の上部にあるボタンを押すと,ブザー音を鳴らさずに信号音のみを送り,居場所を知らせることができる。

 サービスはヴァーゴウェーブが運営,ブザーはジーフォースが製造する。ブザーは,マツモトや尾崎商事,青山眼鏡の販売店網など約3500店舗を通じて,顧客に対して無料で配布する。2006年4月に小学校に入学する児童の約20%にあたる20万個を配布する計画だ。専用端末はウィルコムが2006年2月ころに発売する予定。サービス料は1720円/月(別途ウィルコムとのPHS契約が必要)を予定している。