米国ロサンゼルス市にある米Fox Entertainment Group, Inc.が保有するスタジオで開催された,Blu-ray Discの普及推進団体である「Blu-ray Disc Association(BDA)」のプレス・イベントで,米Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC(Fox社)と米The Walt Disney Company傘下の米Buena Vista Entertainment, Inc.(Buena Vista社)は, Blu-ray Disc規格のインタラクティブ機能を用いたデモンストレーションを見せた。両社はBlu-ray Disc規格を支持しており,同規格に基づくパッケージ媒体を製品化する予定だが(Tech-On!関連記事1,同関連記事2),この際にこうしたインタラクティブ機能を積極的に利用していく考えだ。
壇上に立ったBuena Vista社のPresidentであるBob Chapek氏は,次世代光ディスクのインタラクティブ機能の重要性を次のように強調した。「次世代光ディスクにHDTV映像を格納するだけでは,HDTV表示のテレビ受信機の需要を喚起するのに不十分。DVDから次世代光ディスクへの移行を後押しするためには,消費者にとってよりわかりやすい利便性を提供する必要がある」(同氏)。今回のデモは,こうした利便性をアピールするためのものだ。
今回のデモはBlu-ray Discのインタラクティブ仕様である「BD-J」で実際に動かしたり,エミュレーションにより実現したもの。両社のデモの共通点は,現行のDVDではできない自由度の高い操作が可能になることを示すことである。例えば,ビデオ・コンテンツを再生しながら,ユーザがメニューを操作できることを見せた。再生中の映像を停止してメニューに戻る必要がないため,ユーザーの使い勝手を高められる。このほか,機器に搭載した不揮発性メモリやハード・ディスク装置を使って追加データのダウンロードに活用するデモや,ネットワーク連携機能などを見せた。