【ET2005】トヨタ自動車、「レクサスLS」で新開発のソフトウエアプラットフォームを採用
トヨタ自動車は、2006年夏に発売を予定している旗艦セダン「レクサスLS」で、新開発のソフトウエアプラットフォームを導入する。複数のECUを1個に統合することが可能になり、アプリケーション開発の効率化が期待できる。同社第1電子技術部長の林和彦氏が横浜市で開催された「Embedded Technology 2005」(日本システムハウス協会主催)で明らかにした(同氏の基調講演についての記事を参照)。
![]() 図1◎「レクサスLS」では、新開発のソフトウエアプラットフォーム(PF)を導入する。異なる企業のECUを1個にまとめることが可能になった。 |
ソフトウエアプラットフォーム(PF)は、ECU内部のハードウエアとアプリケーションの間に配置するもの。ソフトウエアPF上で開発したアプリケーションであれば、アプリケーション間の連携や、ECUごとに分かれているアプリケーションの統合なども容易になる。これまでも、ソフトウエアPFはあったが、個々の部品メーカーなど同一企業内での導入にとどまっていた。トヨタ自動車は今回、複数企業との間でソフトウエアPFを標準化したことで、これまで個々に配置していたECUの統合を可能にした。
具体的には、車両制御システム「VDIM」関連の3個のECUを1個にまとめる。これまで分かれていた、車両制御システム「VDIM」、ネットワークを接続するゲートウェイ、電子制御ブレーキシステム「ECB」のECUを1個にする。
今回の取り組みのようにECUを統合化する背景として、自動車の電子化が進み、ECUの数が上級車では70個程度まで増えていることや、ECUをつなぐワイヤハーネスの量も増えていることがある。アプリケーションの開発の負荷を減らすためにも、各社で仕様を標準化したソフトウエアPFの導入が望まれていた。
しかし、ソフトウエアPFの導入は、同一企業内で一部進んでいたに過ぎなかった。これは一個のECUに複数企業が開発したアプリケーションが搭載されることで、仮にバグが発生した場合にどの企業が責任を持つのかという点で、合意が得られにくいといった点もある。今回は「このような点も各社で合意が得られたため実用化できた」(林氏)としている。
![]() 図2◎「レクサスLS」で採用するソフトウエアPF。開発者は、アプリケーションの開発に集中することが可能になる。 |
![]() 図3◎ソフトウエアPFは、部品メーカーを含め、多くの企業が参加して決めるのが望ましいという。ソフトウエアPFは協調領域で、アプリケーションの開発で各社が競争するべきだという。 |
![]() 図4◎自動車のシステムの多くが半導体に依存していることから、今後は自動車メーカーとECUメーカー、半導体メーカーの三位一体のシステム開発が不可欠との見方を示した。 |
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