図1 開発したセンサ・モジュールを使ったデモの様子。サイコロの中心部に3軸加速度センサと無線タグを組み合わせたセンサ・モジュールを埋め込んだ。無線タグと通信するためのアンテナはサイコロの3面に用意した
図1 開発したセンサ・モジュールを使ったデモの様子。サイコロの中心部に3軸加速度センサと無線タグを組み合わせたセンサ・モジュールを埋め込んだ。無線タグと通信するためのアンテナはサイコロの3面に用意した
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 2005年11月9日から始まったマイクロマシン展で,オムロンは無線タグ(RFIDタグ)と3軸加速度センサを組み合わせたセンサ・モジュールを展示した(図1)。無線タグで使用する周波数帯は13.56MHz帯で,ISO/IEC 15693に準拠する。電磁誘導方式を使って通信する無線タグと組み合わせたことで,センサ・ネットワークを構成する際に電池を不要にできるのが特徴である。立命館大学との共同開発品である。「建物などに組み込めば,セキュリティを高めたり災害時に危険を検出したりできるようになる。これまで多くのセンサ・ネットワークは電池を搭載することが前提だった。これが不要になれば用途はぐっと増えるはずだ」(オムロン)。

 今回オムロンが開発したセンサ・モジュールは無線タグ用のRF回路と制御回路,起電用回路,3軸加速度センサ,センサ用のアンプとスイッチなどから成る。同社は2006年度中にもRF回路と制御回路,起電回路を1チップに,3軸加速度センサとアンプ,スイッチを1チップにすることで,実装面積が2.5mm角のセンサ・モジュールを開発する予定である。