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住友金属,ハイテン材を使った自動車用大型・複雑形状部品の成形法を確立

2005/11/02 18:27
高野 敦=日経ものづくり
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鋼板ハイドロフォーミングで試作したサスペンション・メンバ。
鋼板ハイドロフォーミングで試作したサスペンション・メンバ。
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 住友金属工業は,通常の鋼板と比べて引っ張り強さが大きい高張力鋼板(ハイテン材)を使った自動車用の大型・複雑形状部品の成形法を確立した。高圧液体によってワークを塑性変形させるハイドロフォーミングに関する技術。新開発の注水・シール技術と高精度な有限要素法(FEM)解析モデルを組み合わせることで実現したという。

 同社が今回開発した成形法は,重ね合わせた2枚のハイテン材を,注水孔を残して溶接し,溶接したハイテン材を金型内に置き,注水孔から高圧水を入れることで,金型に沿った形状を得るというもの。この成形法に対応したFEM解析モデルの構築によって,破断やしわの発生を予測することが可能となり,金型やブランク(鋼板のコイルから打ち抜いた加工前の中間製品)を最適設計できる。「鋼板ハイドロフォーミングでは,鋼管ハイドロフォーミングでは対応できなかった断面周長変化が大きい製品や薄肉品での成形が可能となるため,ハイテン材での大型・複雑形状部品の一体成形に有効」(同社)。鋼管ハイドロフォーミングやプレス成形に比べ,工程削減によるコストダウンも見込めるという。

 この成形法を用いて,同社総合技術研究所で,自動車のサスペンション・メンバを試作したところ,プレス成形と比べて金型数と工程数の削減が確認できたという。プレス成形では6部品を別々に成形した後,アーク溶接によって一体化している。その際,ブランクの打ち抜き金型が6セット,プレス成形金型が18セット,計24セットの金型が必要だった。鋼板ハイドロフォーミングでは,打ち抜き金型が1セット,ハイドロフォーム金型が1セットの計2セットで済んだ。この試作で使ったハイテン材は,引っ張り強さが590MPa,板厚が1.6mmのものである。割れやしわ,スプリングバックはほとんどなく,成型品とFEM解析との比較も良好だったという。

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