写真:Nero7 Premiumのユーザー・インタフェースの例。離れた場所からリモコンで操作する使い方を想定する。
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写真:発表会場では,HD DVDとBlu-ray Discの両方を再生する様子を見せた。
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 Nero(独Nero AGの日本法人,Tech-On! 関連記事 )は,音楽,静止画像,動画像といった各種マルチメディア・データの再生・編集・記録など各種機能を統合したパソコン用のソフトウエア製品「Nero7 Premium」を2005年12月16日に発売する。

 今回の新版では,パソコンをデジタルAV機器として利用するための機能群を充実させた。居間に置いたパソコンを離れた場所からリモコンで操作する使い方を想定した,いわゆる「10フィートGUI」を備える。家庭内ネットワークへの対応も想定し,DLNA(digital living network alliance)準拠のサーバ機能や,DLNAサーバと接続可能なクライアント機能を搭載する。

H.264/1080pをソフトで再生

 次世代光ディスク「HD DVD」および「Blu-ray Disc」の再生やオーサリングについても,対応の装置などが市場で入手可能になるのと同時期に,ソフトウエアの無償アップグレードにより対応する,としている。発表会場では,HD DVDおよびBlu-ray Disc対応の光ディスク装置からMPEG-2のデータを読み出して再生するデモンストレーションを見せた。同社は,ソフトウエア・コーデックを独自開発している。同製品の将来のアップグレード版では,H.264 High Profileに対応したデコーダを搭載する予定。

 同社は「ソフトウエア・コーデックでは他社より先行している自信がある」と話す。「パソコン用のソフトウエアで,H.264で符号化された1080p(1920×1080画素,順次走査)の映像をコマ落ちなく再生するのは,現状のハードウエアの能力だとかなり難しい。Nero7に搭載予定のソフトウエア・コーデックでは,ソフトウエアだけで実用的な性能を得られるよう,デュアル・コア対応などによる性能改良を進めている。目安として,動作周波数3.0GHzのデュアル・コアPentium4程度の性能があれば,1920×1080画素で毎秒30フレームの順次走査映像を滑らかに再生できる見込みだ」と話している。

 価格は1万5540円(税込み)。対応OSはWindows 98 Second Edition以降。DirectX 9.0c以降が必要。