米Warner Bros. Entertainment社と同社のビデオ事業部門である米Warner Home Video社は,Blu-ray Disc規格の策定や普及促進を担う「Blu-ray Disc Association」の最高意思決定機関である「Board of Directors」に加わることおよび,Blu-ray Disc対応のパッケージ媒体を出荷することを発表した(発表資料)。同社は,HD DVD規格の普及促進団体である「HD DVD Promotion Group」の会員であり,既にHD DVD対応のパッケージ媒体を発売すると発表している(Tech-On!関連記事1)。これまでもHD DVD規格を強力に後押しする,旗手としての姿勢を見せてきた。

 ここにきてHD DVD規格のパッケージ媒体を投入すると表明していた米国ハリウッドの映画スタジオが次々とBlu-ray Disc媒体でのタイトル投入を発表しており(Tech-On!関連記事2),HD DVD陣営は賛同するスタジオ数で不利な状況に立ちつつある。今回のWarner Bros. Entertainment社の発表を受けて,HD DVD陣営の中心メンバーである東芝は早速「Warner Bros.は引き続き,HD DVD規格を強力にサポートしてくれると理解している」とのコメントを出した。

 Blu-ray Disc規格のパッケージ媒体については,Warner Home Video社が日米欧でプレーヤが登場する時期に合わせてタイトルを投入する予定だが,具体的な映画のタイトル名や出荷予定日については言及していない。タイトルには,New Line Home EntertainmentやHBO Videoのタイトルも含まれる。

 一方,Blu-ray Discの中核メンバーの1社である米Hewlett-Packard Co.は,Blu-ray Disc規格を一部見直すことを提案している(発表資料)。具体的には,HD DVD規格では必須にしている,光ディスク内のコンテンツを家庭内に限ってコピーするための「Managed Copy」をBlu-ray Disc規格でも必須にすることや,インタラクティブ機能の仕様である「iHD」を取り込むことを求めている。