NTTドコモは,高速赤外線通信方式「IrSimple」に対応した携帯電話機を,2005年10月4日に開幕する「CEATEC JAPAN 2005」に出展する。今回出展するのはFOMA端末をベースとする試作品で,シャープと共同開発した(発表資料)。

 IrSimpleは,ITXイー・グローバレッジとNTTドコモ,シャープ,早稲田大学が共同開発した。赤外線通信の標準化団体 IrDA(Infrared Data Association)による規格化は終わっており,2005年10月にも仕様書を公開することになっている(Tech-On!の関連記事)。

 試作機のデータ転送速度は約3.8Mビット/秒以上で,従来のIrDA通信方式の約50倍以上。カメラで撮影した200万画素の画像ファイルを,1秒程度でほかの機器に転送できる。携帯電話機で撮影した画像を大画面ディスプレイに表示したり,ハード・ディスク装置(HDD)に保存したりする用途や,メモリ・カードに保存したプレゼンテーション用のファイルをプロジェクタに転送する,各種ファイルをプリンタに転送して印刷するといった用途を想定している。