米Paramount Home Entertainment社は,Blu-ray Discの再生専用媒体規格「BD-ROM」に基づくパッケージ媒体を発売することを決めた。同社はHD DVD規格でパッケージ媒体を投入すると発表していたが(Tech-On!関連記事),競合規格であるBlu-ray Disc規格でもコンテンツを供給することを決めた。

 BD-ROMについては,ソニー・コンピュータエンタテインメントが2006年春にBD-ROM再生機能を備えたゲーム機「プレイステーション 3」を発売する予定で,BD-ROMの再生環境が一気に拡大することに期待してコンテンツの投入を決めたようだ。コンテンツの投入時期については「北米,日本,欧州でハードウエアが発売される時期」とだけコメントしている。

CEATECを前に火花散らす両陣営

 ここにきてBlu-ray Disc陣営とHD DVD陣営が各規格の優位性を巡って再び火花を散らしている。2005年9月26日にはパソコン業界の雄である米Intel Corp.と米Microsoft Corp.がHD DVD規格への支持を表明(Tech-On!関連記事)。この中で競合規格であるBlu-ray Discを引き合いに出しながらHD DVD規格の優位性を強調した。これに対してパソコン・メーカー最大手の米Dell Inc.と米Hewlett-Packard Co.が間違った事実を示していると,反論のコメントを出していた(発表資料)。

 普及のカギを握る次世代光ディスク・プレーヤとパッケージ媒体の発売を目前に両陣営は神経をとがらせており,10月4日に千葉県・幕張メッセで開幕する「CEATEC JAPAN 2005」でも,両陣営の応酬が繰り広げられることになる。