「S-7EX」
「S-7EX」
[画像のクリックで拡大表示]

 パイオニアは,EXシリーズの3ウェイスピーカシステム「S-7EX」を2005年12月上旬に発売する。「EXシリーズ」は,パイオニアグループの日本・米国・欧州の技術者による国際的なチームが開発した旗艦モデル。先に発表した「S-1EX」「S-2EX」に続く第2弾になる。なお,同時にサブウーファ「S-W1EX」も発売する。

 「S-7EX」のツイータには,軽量かつ高剛性という振動板材料として最も適したベリリウム振動板を採用し,高域再生周波数を100kHzまで高めた。ミッドレンジには実用金属中,最も軽く,内部損失が大きいという特徴があるマグネシウム振動板を採用した。磁気回路はネオジム磁石。全体の構成はCST(Coherent Source Transducer)と呼ぶ同軸スピーカ方式。広い帯域にわたって駆動ユニットの位相と指向性を制御するもので,同社が2003年に発売した1本315万円の高級スピーカシステム「TAD-M1」の技術を踏襲した。

 18cmウーファにはアラミド織布とカーボン不織布を3層に重ねた振動板を採用した。さらにセンターキャップとコーンを一体化したシェル状(殻形状)振動板にすることで形状を最適化し,軽量と高剛性を両立させた。65mmの大口径ボイスコイル,大型ネオジム磁石の採用にもかかわらず,振動板背面の抵抗を極力小さくする磁気回路を持つ。さらに振動板の背面側の形状にこだわった空力設計をフレーム・磁気回路に採用し,ノイズの発生源となる空気流の乱れを抑え,S/N比を高めた。価格は「S-7EX」が42万円(税別),「S-W1EX」が21万円(同)。