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 NECエレクトロニクスは,Wiress USB用のMAC制御LSIを開発した(発表資料)。Wireless USBは,米Intel Corp.などが主導する,UWB(ultra wideband)無線を利用したインタフェース仕様である。これまで,物理層(UWB-PHY)LSIについては数社開発例があったが,Wireless USBのMAC仕様に準拠するLSIの開発はNECエレクトロニクスが世界で初めて(Tech-On!の関連記事1関連記事2)。同社はこれらのLSIを2006年3月までにサンプル出荷する計画である。

 今回NECエレクトロニクスが開発したLSIは,USBの「ホスト」に相当する機能を持つ「Certified Wireless USBホスト・コントローラ」と「デバイス」側機器で利用する「同デバイス・ワイヤ・アダプタ」の2種類。いずれも,Wireless USBのMAC層の仕様「WiMedia MAC」回路やWireless USBの通信プロトコル処理回路,暗号化処理用回路などを1チップ上に集積した。それぞれ,Wireless USB対応の物理層LSIと組み合わせれば,Wireless USBとして動作するチップセットとなる。

 これらのMAC制御LSIは,Intel社などが策定した仕様「Wireless Host Controller Interface(WHCI)」に準拠する。伝送速度は,53.3Mビット/秒~480Mビット/秒。USB側のインタフェースは,USB2.0に対応している。

 サンプル価格は,2種類のLSIがいずれも1個5000円前後である。同社は,これらのLSIを「Wireless USB Developers Conference」(東京都,2005年9月28日~29日)や,「CEATEC JAPAN 2005」(2005年10月4日~8日)に出展する