東芝は,次世代マイクロプロセサ「Cell」のリファレンス・セットを発表した。デジタル家電向けのリファレンス・セットを開発し,2005年10月4日からのエレクトロニクス関連の展示会「CEATEC JAPAN 2005」で参考出展する。出荷は2006年第二四半期になる見込みである。 同社のリファレンス・セットを見てまず驚くのは,HDDやDVDドライブ,地上デジタル放送チューナやD4端子,AC電源,冷却モジュールなど機器の構成要素が,ほぼすべてキューブ型の筐体に収まり,揃っている点だ(図1)。これまで半導体メーカーが提供してきた開発ボードの域を完全に超えており,機器としての体裁を採っている。「今回のリファレンス・セットは,当社にとって挑戦だと思っている。これからのデジタル家電開発には,半導体メーカーとしてもここまで取りそろえたものを提供しないといけないという決意の表れ」(東芝 セミコンダクター社 ブロードバンドシステムLSI開発センター ブロードバンドシステムLSI開発 第三担当 部長の粟津 浩一氏)。
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