ウインドウを3次元で表示
ウインドウを3次元で表示
[画像のクリックで拡大表示]

 米国ロサンゼルスで開催している米Microsoft Corp.のソフトウエア開発者向けの会議「Professional Developers Conference 2005」(PDC)で,同社は2006年後半に出荷する予定の次世代OS「Windows Vista」(開発コード名:Longhorn)の概要を公開した(発表資料)。注目が集まったのは,Windows Vista用のプレゼンテーション・サブシステム「Windows Presentation Foundation」(開発コード名:Avalon)に,Windows を搭載するパソコン以外の端末とユーザー・インタフェースを統一するために「Windows Presentation Foundation Everywhere」と呼ぶサブセットを用意した点である。またWindows Presentation Foundationは,3次元オブジェクトを表示する機能を備える。Windows Presentation Foundationは,ユーザー・インタフェースと共にマルチメディア・コンテンツや文書の表示と処理などを担う。

 Windows Vistaは一般的なパソコンに向けたバージョンに加え,ホーム・サーバ機能を搭載した「Media Center Edition」のパソコンやタブレット型パソコン,携帯電話機などを想定したバージョンを出荷する予定という。Windows Presentation Foundation Everywhereを利用することで,さまざまなバージョンのWindows Vistaで動かしても一貫性のあるユーザー・インタフェースを備えたアプリケーション・ソフトウエアを実現できるという。具体的には,Windows Vista向けのプログラミング・モデル「WinFX」に「WinFX/E」と呼ぶバージョンを用意する。PDCでは,人気の高いオンラインDVDレンタル事業者の米Netflix, Inc.が開発したDVDのレンタル・アプリケーションを,Windows Vista搭載のパソコンやMedia Center Editionパソコン,タブレット型携帯パソコン,携帯電話機上で動かすデモを行った。

 Windows Vistaには,米Apple Computer, Inc.の「Mac OS X Tiger」や米Sun Microsystems, Inc.のLinux上で動作するUI環境「Project Looking Glass」( Tech-On!関連記事)と同じように,3次元オブジェクトを利用したユーザー・インタフェースの表示機能を組み込む。例えば,ユーザーが開いた画面上のウインドウを3次元表示できる。