米Freescale Semiconductor,Inc.は,同社のZigBee用1チップICが,パナソニック エレクトロニックデバイスの米子会社であるPanasonic Electronic Devices Corporation of America(PEDCA)の無線モジュールに採用されたことを発表した(ニュースリリース )。PEDCAはこの無線モジュールを,ビルの遠隔管理システムやホーム・オートメーション・システムなどを開発するメーカー向けに提供する予定。

 無線モジュールの名称は「PAN802154HAR」。設備システムの遠隔管理などのほか,ガス/電気メーターを読み取る装置や,自動販売機の管理,無線タグ(RF IDタグ)などに適用することを想定する。外形寸法は48mm×34mm。送信出力は平均0dBmで,最小受信感度は1%のパケット誤り率において−92dBm。無線モジュールはこのほか,マイクロ・コントローラ,10ビット分解能のA-D変換器などを搭載する。今回の無線モジュールの設計は米国で行なっており,製造も北米などの拠点で進めるという。

 PEDCAが採用したのはFreescale社のZigBeeおよびIEEE802.15.4準拠の1チップ送受信IC「MC13193」。2.4GHz帯を使うRF送受信回路とMAC制御回路を備える。最大16チャネルに対応しており,最大データ伝送速度は一次変調方式にO-QPSKを利用した場合で250kビット/秒。今回の無線モジュールにおけるZigBeeのプロトコル・スタック・ソフトウエアには,米Figure 8 Wireless,Inc.の製品を使う。なおFigure 8社に関しては,ノルウエーChipcon ASが2005年1月に買収を発表している(ニュースリリース )。