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【ASV-3】ホンダ,2輪車の前面を人の顔に似せて被視認性を向上

2005/09/02 19:47
中山 力=日経ものづくり
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【図1】「Honda ASV-3」で試作した2輪車。
【図1】「Honda ASV-3」で試作した2輪車。
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【図2】2輪車の前面を人の顔に似せることで,視認性を向上させた。
【図2】2輪車の前面を人の顔に似せることで,視認性を向上させた。
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【図3】FACEデザインによる,視認性向上の効果。
【図3】FACEデザインによる,視認性向上の効果。
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【図4】上下に高輝度LEDを配置した「LONGデザイン」。
【図4】上下に高輝度LEDを配置した「LONGデザイン」。
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【図5】LONGデザインによる視認性向上の効果。
【図5】LONGデザインによる視認性向上の効果。
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 ホンダは2005年9月2日,先進安全研究車「Honda ASV-3」を発表した(関連記事はコチラ)。その中で,形状や大きさから四輪車に比べて認知されにくい二輪車について,被視認性を向上させる新しいデザインコンセプトを開発した。2輪車の前面を人の顔に似せて発見されやすくした「FACE(Facial Attention for Conspicuity Enhancement)」,車体の上下にLEDライトを配置して距離感や速度間を向上させる「LONG(Longitudinal Oriented Normative temporal Gap compensate)」の二つだ。

 FACEデザインは,4輪車のドライバーによる2輪車を見落とし防止が狙いだ。ホンダ技術研究所の基礎技術センターと朝霞研究所,ホンダ・リサーチ・インスティテュート・ジャパンによる共同研究の成果である。人間の脳は,目や口など「顔」のパターンに高い反応を示す。側頭葉に「顔パターン」を検出する部分が存在するためだ。また,建築物などを構成する線は水平方向か垂直方向が大部分を占める。このため,斜め方向の線分に対する探索が高速になることが分かっている。

 そこでFACEデザインでは,ヘッドライトの形状を人間の目に似せて強調し,両脇に向かって吊り上るようにした。これにより,2輪車の視認性が大幅に向上。特に夜間での発見率の向上が大きく,画像提示時間が0.3秒間の場合には発見率が43%も向上する。fMRI(機能的磁気共鳴影像法)による脳機能測定でも,FACEデザインが人の顔を見たときと同様の脳反応を引き起こしていることを確認している。

 一方のLONGデザインは,4輪車のドライバーから見た2輪車の速度や距離の誤認を防ぐことが目的。通常の2輪車はヘッドライトなどの光源が車体の中心部にあるため,距離感やスピード感がつかみにくく,より遠くに感じたり,より遅く感じることが多い。

 そこでLONGデザインでは,前輪の両脇およびドライバーの頭上に高輝度LEDを配置した。前輪の両脇,つまり車体の低い位置にLEDを配置した目的は,距離感を向上させるため。知覚対象の視野内での高さが,FOV(消失点)から離れているほど近くに感じる効果を利用した。

 これに加えてドライバーの頭上にもLEDを配置したのは,速度感を向上させるためだ。車体の上下にLEDを配置することで,見かけのサイズが大きくなる。すると,網膜上での像の拡大量が増し,接近する速度を感じやすくなるという効果がある。これらの工夫により,従来デザインと比較して距離感が10%,速度感が20%向上した。

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