富士重工業,Liイオンを使ったキャパシタ技術を公開
富士重工業は,2005年8月18日に開催された報道関係者向けの技術発表会「SUBARU モビリティ技術プレゼンテーション2005」において,Liイオンを利用した新しいキャパシタ「リチウムイオンキャパシタ」を公開するとともに,その技術を他社にも技術供与していくことを明らかにした(図1,2)。富士重工業では新型キャパシタの市場が拡大することで,より早く新型キャパシタの高品質化と低価格化を進めて自動車への搭載を目指したいとしている。
今回披露した新型キャパシタは日本では初公開となるが,既に2005年7月11日から米カリフォルニア州サンディエゴで開催された「Advanced Capacitor World Summit 2005」において発表している(関連記事)。
同社が開発した新型キャパシタの最大の特徴は,負極のポリアセンにLiをあらかじめドープしていること。これにより,従来の活性炭を使った電極に比べて負極の容量を30倍高めることにより,正極と負極を合わせたセルでの容量が従来の2倍に高まったという。
さらに,Liをドープすることで負極の電位を大幅に下げることできたため,セルでの電圧は従来の活性炭ベースのセルの2.5Vから1.5倍の3.8Vまで高まった。その結果,実際に試作したセルでは,エネルギー密度が13Wh/kgと,正極と負極ともに活性炭を使ったセルに比べて4倍以上に高いとしている。
Liを負極にドープする方法は,積層した電極の上にLi金属のシートを載せてセルをラミネートし,その後,電解液を入れて負極とLi金属を短絡させるだけ。負極とLi金属との電位差により自然にLi金属のシートが溶けて負極にLiが入るという。そのため,量産に適用する場合でも従来の活性炭ベースのキャパシタの製造工程を大きく変更する必要はないとしている。
今回の技術発表会では,新型キャパシタを96セル積層したモジュール以外にも,鉛蓄電池の代替となる12V電源モジュールを試作し,富士重工業が2005年度中に公道試験を開始する電気自動車「R1e」に搭載していた(図3,4)。













