携帯型音楽プレーヤやデジタル・カメラの企画・販売を手掛けるエヌエイチジェイ(NHJ)が2005年8月8日,東京地方裁判所に破産を申し立てた。同社のオフィス入り口に張り出されている「お知らせ」には,この事実とともに関係者に対するお詫びが記載されている。
信用調査会社である東京商工リサーチによると,2005年3月期におけるNHJの売上高は30億2274万円,経常利益は約6900万円。「NHJは増資を予定していたが,登記は申請中のようで直近の純資産といった詳細な資産や負債の状況はまだ判明していない」(東京商工リサーチ)。
NHJが破産を申請した理由は2005年8月9日現在,確認できていない。NHJの社員は出社していないもようで,担当弁護士にも今のところ連絡がとれていない。ただ,2005年8月9日付けの日本経済新聞(朝刊)によると,NHJは海外販売の不振や米国における返品契約の不備から発生した損失によって資金繰りを悪化させたという。
【追加情報】NHJが取引先に対して述べた破産申し立ての理由を,東京商工リサーチの協力により確認した。その理由とは,香港法人と米国法人で多額の損失が発生したこと。両現地法人で著しく売り上げが低迷した上に,米国法人では返品について不利な契約を販売先と結んでいた。この結果,NHJは両現地法人から売掛金などを回収できず,債務を弁済できなくなった。(2005/08/10)
■関連記事
NHJ破産に思う
NHJの破産手続きが開始,一部従業員は再起へ動き始める
各記事のタイトルを短くしています。