「iチャネル」の例。待ち受け画面にニュースや天気予報が流れる
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サブ液晶に情報を流すことも可能
サブ液晶に情報を流すことも可能
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NTTドコモの夏野氏。「ボーダフォンの『ステーション』機能とは違う」と競合他社をチクリ
NTTドコモの夏野氏。「ボーダフォンの『ステーション』機能とは違う」と競合他社をチクリ
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 NTTドコモは,携帯電話機に向けたプッシュ型の情報配信サービス「iチャネル」を開始すると発表した。併せて,同サービスに対応した携帯電話機として「FOMA D701i」「同 N701i」「同 P701iD」の3機種を近日発売する(発表資料)。

2時間おきに情報を更新

 同社が今回提供するサービスは,米Macromedia, Inc.のプッシュ型情報配信技術「Flash Cast」を基にしている。サーバから端末に対して,2時間に1回の割合で情報を送信する。端末は受信した情報を蓄積しておき,待ち受け状態の際に,筐体内側のメイン液晶または筐体外側のサブ液晶の1行を用いて,ニュースや天気予報,占いといった文字情報を流す。

 701iシリーズの各機種で新設された「iチャネル」専用の操作ボタンを押すと,その時点で受信している情報を一覧表示できる。ニュースの全文や詳細な天気予報など,ユーザーがより多くの情報を見たい場合は,一覧表示の画面から各情報をクリックすることで,「iモード」のサイトへ接続し必要な情報をダウンロードできる。

 iチャネルの月額利用料は150円で,2時間ごとの情報更新にかかわるデータ通信料は無料である。iモードのサイトへ接続する際は,別途パケット通信料が必要となる。

「ARPUモデルは終焉などしていない」と夏野氏

 iチャネルのサービスの狙いについて,NTTドコモ 執行役員 プロダクト&サービス本部 マルチメディアサービス部長の夏野剛氏は,「iモード契約者4500万のうち,40%は有料のコンテンツを見ていない。こうしたユーザー層にも簡単にコンテンツを提供することを狙った」と話す。

 収益面では,「1500万人のFOMA契約者のうち76%はパケット定額制サービス『パケ・ホーダイ』に未加入である。こうした契約者にデータ通信を使ってもらうことを目指す。最近では『1契約当たりの月間平均収入(ARPU)で収益を稼ぐ事業モデルは終焉した』との声もあるが,まだまだARPUによる事業モデルは健在だと考えている」(夏野氏)との見解を示した。